この初版はLua 5.0向けに書かれました。後のバージョンでもほとんどの点は関連性がありますが、いくつかの違いがあります。
第4版はLua 5.3を対象にしており、Amazonなどの書店で購入できます。
本書を購入することで、Luaプロジェクトを支援することもできます。


1.2 – グローバル変数

グローバル変数には宣言の必要はありません。グローバル変数を作成するには、単にその変数に値を代入するだけです。初期化されていない変数にアクセスしてもエラーになりません。単純に特殊な値nilが結果として得られます。

    print(b)  --> nil
    b = 10
    print(b)  --> 10

通常はグローバル変数は削除する必要がありません。変数が短命になると予想される場合には、ローカル変数を使用する必要があります。しかし、グローバル変数を削除する必要がある場合には、それに対して単にnilを代入します。

    b = nil
    print(b)  --> nil
そのようにすると、その変数がこれまで使用されていなかったかのように振る舞います。つまり、グローバル変数は非nilの値を持つ場合(かつ場合に限り)「存在」しています。